地域猫推進寺

NHK「難問解決!ご近所の底力」2008年5月30日放映

NHK「難問解決!ご近所の底力」

2008年5月30日放映

  • テーマ「野良猫トラブル」
  • 司会:和田アキ子

参考:YouTube動画、NHKオンデマンド

放送内容

  • ノラ猫の被害で困っている町内会の人達をスタジオに招いての徹底討論。(中野区南台2丁目町内会住人)
    ノラ猫にエサをやる人への不満、フン尿の問題、車を傷つけられた等の話をする。
  • 途中から、ノラ猫にエサを与えている3名が登場。
    決まった場所と時間にエサを与え、食べ終わったら片付けている話やフンの清掃もしているが、他人の敷地内へは入れないので掃除が出来ない旨を話す。
  • 両者で意見が激突するも、トラブルを解決したい思いは同じであることは一致する。
    それぞれの意見も理解できたので、よく話合ってみることが大事だ。
  • 解決するための妙案を紹介する。
    妙案1

    横浜市西区(住民対立を解消した町)

    • 地域猫発案者の黒澤による、「地域猫」の説明、進め方等を紹介
    妙案2

    横浜市磯子区(フン尿被害にサヨナラ)

    • 地域猫活動を実践している団地の、フン尿対策としての猫トイレの紹介
  • スタジオの町内会住民も紹介事例を参考にして、とりあえずやってみることでまとまる。
    テレビ収録後、町内会の現場でみんなが集まり「猫トイレ」の設置をする。

収録の裏話

実際に活動している現場での収録

実際に地域猫活動を進めていた横浜市西区の町内会で、町内会長、民生委員、地域猫グループのメンバー達による収録がありました。
撮影収録が行われた日はゴールデンウィーク真っ只中の5月4日の祭日であり、この日しか調整がつかないとのことでしたが、公務員の私は正直な話、貴重な休みの日になんでやるのとの不満を持ちつつ望みました。

撮影シーン1

町内会長宅を訪問するシーンでは、たった10mしかない玄関までを歩くだけのシーンでしたが、「歩きが早すぎる」「もう少しゆっくり歩いてほしい」との要望で何度も繰り返しやり直しました。ここだけで随分時間はかかったと思います。
役者さんは大変ですね。

撮影シーン2

町内会長と玄関で話すシーンでは、台本など無いですからお互いに向き合って、他愛もない話でいかにも真面目なことを言っているように収録しました。
ここでも「表情が硬い」「いつものように」「笑い過ぎ」などで繰り返しの収録でした。

撮影シーン3

場所を移動して自治会館にて、この地区で地域猫活動が始まるきっかけとなった民生委員さんとレポーターの元巨人軍投手でタレント(現巨人軍投手コーチ)の宮本和知さんとのやり取りを収録しました。

このシーンは夕方からになったのですが、その原因は多忙なタレントのスケジュールの都合であり、結構待ったような気がします。
ところが待たせていたにもかかわらず、宮本さんは明るいキャラクターで周りを笑わせてくれるため、怒るにも怒れない微妙に良い感じになり、収録も思いの他早く終わりました。
そのためゆっくりとお茶を飲みながらスタッフ達とワイワイやりながら楽しいひと時を過ごせました。
結局、朝から夜までの収録でしたが、採用されたのは1分位だったので、この大変な一日の話を思いながら見てください。

NHKスタジオでの収録

5月13日10時に渋谷のNHKへ行っての収録。

到着後案内されたのが6畳位の控室で、さっそく責任者と打ち合わせをする。今日の台本を渡されたので、自分の出番を探すと名前は書いてあるがセリフは何も書いてない。
当日の流れを聞くと、お困りの町内会の人達20名をスタジオに呼んでいるのでそれぞれの迷惑な話をしてもらうとのこと。ある程度被害状況が出たら次に、実際その地域でエサを与えている人3名も登場して対面しながら意見を言い合うとのストーリー。
しかも町内会の人達とエサやりさんは控室も別で、対面するのは本番の時だけという、聞けば恐ろしい企画でした。この手の論争シーンはやらせだと思っていましたが、さすがNHKはマジでガチでした。
「当然両者の意見は合わずに平行線となりエスカレートする。そこで黒澤さんが登場して上手く収めるという筋書きだ」との説明でした。
私にセリフが無いのは、「本番でどんな意見が出るか分からないし、何で揉めるか分からないので、黒澤さんにはいつもの通り収めてください」とのことでした。
そんな!無茶苦茶な要求に絶句!!
現場で意見の違う人達との話し合いに立ち会うことはありますが、上手く収めるためには何度も両者の話を聞いた上での事であって、現場も知らない、どのような人達が何で揉めているのかも分からないまま、スタジオで上手に収めるなど恐ろしすぎる。
本番は夕方4時頃になると言われた途端、急に胃が痛くなりました。

どんな意見や質問が出ても慌てないように、早速想定質問と回答を作ることにしました。昼食の大きな弁当を食べながら夕方までに30項目くらい用意しました。

途中でメイクをするからと呼ばれてメイク室へ行き、生まれて初めてのお化粧をしてもらいました。隣席には松本アナウンサーもいて、かなり厚めの化粧をしていました。私もシミが隠れるよう綺麗にしてもらいました。
控室に帰る時、隣室の名札を見ると「和田アキ子」とありビックリしました。

夕方になっても本番は始まらず、何度も想定質問を読み返していましたが、まったく先が読めないだけに急に不安になり始めたところ、「どうも和田アキ子さんの都合で収録が夜になりそう」との説明と共に二食目となるさらに大きな夜食のお弁当をいただきました。

ようやく和田アキ子さんが到着したようで、隣の控室が慌ただしくなり覗いたら大勢のお付きの人やスタッフがピリピリした感じで接していました。ゴッド姉ちゃんは本当だった。

いよいよ本番の時間となり収録スタジオへ案内されて、大きなセットの陰に隠れるようにしてスタンバイ。なんと私にまでメイクのお姉さんが横に付いていました。
予想通りの激論が交わされているのを目の当たりにして多少ビビりました。
妙案の地域猫ビデオが流された後、スタジオのお困りご近所の地域猫への反応がものすごく良くて、両者の対立が収まってしまい、側にいたスタッフの無線に「このままでは黒澤さんの出番はありません。」と聞こえました。エッ!と絶句!

しばらくして松本アナウンサーが強引に出番を作ってくれました。
カメラの前に出る直前には、メイクのお姉さんが額の汗を拭き、無い髪を撫でてくれました。すっごく良い気分。

一歩二歩と足を出してライトの前に進み出ると、和田アキ子さんがデッカク見えて やや萎縮するも、想定質問を作っていたおかげで出だしの会話は上手く行きましたが、途中からは何を言ったか分からないくらい舞い上がっていました。
出来上がりを見るまで不安。

収録が終わって気が抜けてしまいましたが、「お疲れ様」と大勢のスタッフから声をかけられてようやくホッとしました。
メイクのお姐さんから「化粧を落としましょう」と声をかけられましたが、初めての化粧が気にいったため、そのまま帰りました。
すっかり夜も遅くなり、無事一日の収録が終わりました。

テレビ放映

5月30日20時からの放送を見る。
何か恥ずかしいやら変な事言ってないか怖くてドキドキ!
心の中で、「上手く編集してくれ」と叫ぶ。
お困りご近所さんもエサやりさんもみんな表情が良く出ていて、まさしくスタジオの雰囲気を思い出しました。
いよいよ自分の出番、もう少し気の利いたことを言えばいいのにと思いながらエやりさんが否定されなくて良かったと思いました。

ストーリーがすごく良くできた番組になったのも、勇気を持って出演してくれた3名のおかげで感謝しかありません。本当は、もっとエサやりさんの味方でフォローするつもりでしたが、強かったのでまったく必要なかったです。(笑)
化粧した自分の顔もシミが隠れて良かったですが、画面アップになった時に前歯が欠けているのまでしっかり映っているのは恥ずかしい限りでした。